2022年08月09日

フィロムジカの選曲

京都フィロムジカ管弦楽団では4回の演奏会を一つのサイクルとして活動を続けております。
なので4の倍数の演奏会が基本的には大きな曲や目標的な難曲となるのが常なのですが、次回の50回は節目の記念演奏会としてチャールズ・アイヴズの交響曲第2番を演奏することとなりました。
このアイヴスの交響曲第2番は、私が入団した頃から何度も選曲に上がっては却下されるという経緯があったこの団には因縁の深い曲とも言えるもので、選曲で落ちる間に退団したメンバーもいたかと思えば、入団早々いきなり聞いたこともない曲をやることになったメンバーもいたり、それぞれがそれぞれの思いを持って取り組むことになります。
ふと、私が選曲で上げて落とされた曲にどんなものがあったのかな?と思い書き出してみますと、

 フランツ・シュミット 交響曲第2番ハ長調
 原博 交響曲
 カール・ニールセン 交響曲第5番
 オイゲン・ダルベール 交響曲
 パヴェル・ヴラニツキー 交響曲「フランス共和国との和平のために」

みなさんのご存知の曲はございましたでしょうか?おそらく原博やダルベールはCDでは入手困難ですが、今はネットでも視聴が可能だと思います。
もしも今後これらの曲がプログラムに上がったら私の努力(怨念?)が実ったと思ってください。

む~ぶ麺樽(Tp)
posted by 京都フィロムジカ管弦楽団 at 08:02| Comment(0) | TrackBack(0) | ちょっとしたつぶやき | 更新情報をチェックする

2019年10月06日

時代。

このBlogを最初に立ち上げたTakです。
Blog運営が軌道に乗った後は、ちぇろぱんだちゃんをはじめ、
後進に任せていましたが、依頼を受けて久々の投稿です。

さて。今年は令和元年。
「昭和生まれ」は、なんとなく語感だけで
古い世代になってしまったような気がします…。

私たちの演奏する音楽は「クラシック」と呼ばれますが、
いったいいつごろの曲なのでしょうか…。

次回の演奏会に向けて私たちが取り組んでいる曲は…

■ リムスキーコルサコフ/交響曲第3番
初演は1874年、和暦では明治7年。
板垣退助らによって民選議院設立建白書が提出された年。

■ ドヴォルジャーク/交響曲第8番
初演は1890年、和暦では明治23年。
第1回衆議院議員総選挙が行われた年。京都では、琵琶湖疏水が完成した年。

日本では明治初期から中期ごろです。
(この2曲の初演の年の間に、日本では自由民権運動が盛り上がっていたんですね…)

我々、演奏に際して作曲家を取り巻く時代背景を考えることはよくありますが、日本史に照らすことはなく、ドヴォ8初演が琵琶湖疏水完成と同じ年って意識したことありませんでした。(少なくとも私は…)

ちなみに、リムスキー=コルサコフと同い年の日本の著名人には陸奥宗光、ドヴォルジャークと同い年には伊藤博文がいるそうです。

時代感、伝わりましたでしょうか?
今から130年後、現代の音楽はどのように扱われているのでしょうね。
posted by 京都フィロムジカ管弦楽団 at 01:02| Comment(0) | ちょっとしたつぶやき | 更新情報をチェックする

2019年08月07日

今日は何の日?

初めまして、チェロパートの天文担当、Uと言います。

今日、8月7日は旧暦の七夕です。新暦の七夕はだいたい梅雨と重なることが多く、星空どころか夜空があること自体忘れてしまいそうですが、旧暦の七夕は織姫彦星を見るには絶好の機会と言えます。せっかくなので、この時期晴れていたら、ちょっと夜空を見上げてみませんか。

天頂付近に見える明るい星が、こと座の一等星ベガ、織姫(織女星)です。宮沢賢治(彼もアマチュアのチェロ弾きでした)の『銀河鉄道の夜』には、主人公が「青い琴の星」を見上げる描写があります。この星がベガです。主人公はこれをきっかけに、銀河鉄道に乗って「北十字」から「白鳥の停車場」を目指します。ベガの近くに見える明るい星が、はくちょう座(北十字)の一等星デネブです。ベガとデネブの間を流れているのが天の川。天の川に沿って南に少し目線を下げると、わし座の一等星アルタイル、すなわち彦星(牽牛星)が見つかります。ご存知の通り、これら3つの星を繋げたのが夏の大三角です。この領域には、私が研究する興味深い天体がいくつかあるのですが、それはまた別の話。

ちょっと計算してみたところ、ベガとアルタイルは実距離で14光年しか(!)離れていません。天文学者の感覚としては、広大無辺の宇宙において、10光年ちょっとというのは奇跡的な近さと言っていいのです。織姫も彦星も、離れ離れになったことをそんなに悲しむ必要はないのかもしれませんね。

こんな風に昔の人は、梅雨明けのベストタイミングで七夕を祝っていました。そういえば『源氏物語』にも七夕の歌が登場します。本文には「星逢」という表現も見られます(手元にある谷崎潤一郎訳だと、星逢いの空)。とても趣のある言葉ですね。お盆で帰省される方も多いと思います。空気のきれいなところで「星逢いの空」を眺めてみてはいかがでしょうか。

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写真はフィロムジカ練習会場の途上にある墨染寺です。
posted by ちぇろぱんだ at 22:48| Comment(0) | ちょっとしたつぶやき | 更新情報をチェックする