2019年08月07日

今日は何の日?

初めまして、チェロパートの天文担当、Uと言います。

今日、8月7日は旧暦の七夕です。新暦の七夕はだいたい梅雨と重なることが多く、星空どころか夜空があること自体忘れてしまいそうですが、旧暦の七夕は織姫彦星を見るには絶好の機会と言えます。せっかくなので、この時期晴れていたら、ちょっと夜空を見上げてみませんか。

天頂付近に見える明るい星が、こと座の一等星ベガ、織姫(織女星)です。宮沢賢治(彼もアマチュアのチェロ弾きでした)の『銀河鉄道の夜』には、主人公が「青い琴の星」を見上げる描写があります。この星がベガです。主人公はこれをきっかけに、銀河鉄道に乗って「北十字」から「白鳥の停車場」を目指します。ベガの近くに見える明るい星が、はくちょう座(北十字)の一等星デネブです。ベガとデネブの間を流れているのが天の川。天の川に沿って南に少し目線を下げると、わし座の一等星アルタイル、すなわち彦星(牽牛星)が見つかります。ご存知の通り、これら3つの星を繋げたのが夏の大三角です。この領域には、私が研究する興味深い天体がいくつかあるのですが、それはまた別の話。

ちょっと計算してみたところ、ベガとアルタイルは実距離で14光年しか(!)離れていません。天文学者の感覚としては、広大無辺の宇宙において、10光年ちょっとというのは奇跡的な近さと言っていいのです。織姫も彦星も、離れ離れになったことをそんなに悲しむ必要はないのかもしれませんね。

こんな風に昔の人は、梅雨明けのベストタイミングで七夕を祝っていました。そういえば『源氏物語』にも七夕の歌が登場します。本文には「星逢」という表現も見られます(手元にある谷崎潤一郎訳だと、星逢いの空)。とても趣のある言葉ですね。お盆で帰省される方も多いと思います。空気のきれいなところで「星逢いの空」を眺めてみてはいかがでしょうか。

E014C7BD-C7EB-4976-A6FE-6F7FBA41C52D.jpeg

写真はフィロムジカ練習会場の途上にある墨染寺です。
posted by ちぇろぱんだ at 22:48| Comment(0) | ちょっとしたつぶやき | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
コチラをクリックしてください